なぜか

バイト休んでしまいました。ぼーっとしているとその事ばっかり考えてしまうので別のことをしたいと思いましたが、何かを見る気分にはなれなかったので書いてみます。何故いまさら『魔王』カテなのか。決して間違えたわけではありません。公開範囲をちょっとだけ狭くした今だから、書いてみたいと思うんです。


私にとって「魔王」という作品はすごく複雑な…なんて表現していいのかわからない作品です。半分よくて半分苦い思い出というか。っていうのも、最初から中盤まではとにかく苦しくて苦しくて。感想とか目にしちゃうと更に苦しくて。何故って明らかに偏っていたから。もちろん私の目も偏ってはいたんですけど、その…つくりにも疑問を感じてしまい。直人が何故、刑事という仕事にあんなに必死になっていたのか…その理由を、背負ってる罪の重さを、匂わせていた台詞が、予告ではあったはずの大事な台詞が1話ではなくなっていて。たった一言なんですけど、それがあるのとないのでは全然違うように私は思ったんですね。その時点で本当に不安だったんですよ。これじゃまるで、自分が犯した罪を忘れてるみたい思われてしまうのではないかと。
案の定「弟を殺した犯人がその罪を忘れてあんな風に平然と暮らしてたら復讐したくもなる」とか「芹沢は記憶喪失だったのか?」とかそんな笑うしかない感想が目に入ってきて…。違うんだよ。あらすじ読んでくれよとか言うことにそんなに意味があるとは思えないし、一視聴者にはなにも出来ないから、作る側にそれを伝えてもらうしかないわけで。良くなることを願いながら見ることしかできなかったので。とにかく自分が純粋に楽しむために、感想も見ないようにして。この感想を見ない、ってのは案外この作品においては良い手段でした。途中からは楽しめるようになったので。最終回は終っちゃうんだって思いとともに、やっと終るんだって思いもあってそりゃあもう泣きました。頭の中ぐっちゃぐちゃのまま泣きました。大好きなんだけど、嫌いでもあり、(もちろん、キャストのせいではないですが)なんだか終ってからもモヤモヤしていたんですよね。
しかし、最近そのモヤモヤがすっとなくなるのを感じたんですよ。+actの高橋Pのコメントを読んでから。

『知らず知らずに、復讐する側に傾いてしまう部分も若干あったんでしょうね。でもそこを生田斗真という役者が芹沢直人という役を愛し抜くことによって生まれたアイデアによって、結果としては両者が激しく拮抗する物語に導いてくれたんだと思います』

まあ『若干あったんでしょうね』の部分に関しては若干?と言いたいですが。笑

それまでも智くんが『直人が父に「信じてもらいたかった」と泣きながら訴えるシーンが好き』と言ってくれたりとか、石坂さんが『見ていて、生田くんが可哀相でした。もっと他の表現もできるのに、怒鳴ったり叫んだりするシーンばかりで』と仰ってたり、作る側の皆さんは確かに直人や直人を演じてる生田さんの味方でいてくれてたんですけどね。でも…観てる側の人間で直人の味方って本当に少なかったと思うんですよね。わたしも正直、生田担じゃなかったら成瀬側に寄って見ていた気がしますし。なんでしょうなんでこうなっちゃったの?って思いがずっと消えなかった。…けどこのコメント読んで、なんて言ったらいいかわからないですけど、やっと私の中の「魔王」が終ったなって。何だかすっとしたんですよね。ああ芹沢直人を演じることが出来て、直人が自担で良かったんだなって。やっとホッとしたというか…。良い思い出にできるなって気がしました。

ってよくわからない文章になっちゃいましたが、とにかく今では「魔王」が大好きってことです。以上。